-大蛇山の歴史-
大蛇山とは?
大蛇山(大牟田祇園大蛇山)とは、大牟田夏祭りのメインイベントで、五穀豊穣、無病息災を願う祇園祭です。
毎年、7月の第4土曜と日曜に開催され、全長8メートル、高さ6メートルの山車に、大蛇を模した高さ4メートル、幅4メートル程の顔、長さ約2メートルのしっぽが取付けられた、曳き山です。
大蛇山の歴史
この祭りの歴史は古く、300年以上の歴史を持つと云われています。しかし、大蛇山ルーツ策定委員会が発足し、著名な方々がその事を検証しようと努力されていますが、歴史的史料に乏しく大蛇山の起源を特定することは現在のところ、難航を極めています。
平成15年現在の時点で大蛇山に関すると思われる史料のなかで、1852年の祭りを行なうのに必要な明細書の記録が残されており、その明細は次の通りです。
一、神輿山掛提灯
四組
一、焔硝 二斤
一、鋤先 四枚
一、硫黄 百二十匁
一、麻 少し
一、蝋燭 十二本
一、角縄 三十本
一、夫方 六十人
一、松明 六十丁
一、大竹 八本
一、小竹 一束
上記の明細は、現在の大蛇山での製作及び、祭りで使う花火の素材に類似していることから、この頃には現在と同じ形の大蛇山が存在していたのではないかと考えられます。
この時の記録に「祇園会の儀は、往古より今に至る迄相替わらず・・・」と記されていることから、1852年の時点で、古来より代々続いてきた祭りであることが窺え、1852年より前から大蛇山があったのだと考えられます。
しかし、それ以前の大蛇山祭に関する史料はいまのところなく、後は考古学、民俗学等の観点から推測していく事になります。